aguirre
70年代とは思えない独特な間の撮り方。
ちょっと眠くなるぐらいにゆったりとしている。

姿の見えない先住民に植民者はどんどん殺されていくのに、ふわふわとしたゆったり感。

世界に栄華を誇るスペインの地から遠く離れた南米。
そこで原住民を恐れながらも、エルドラドを探す。
そのモチベーションはどこから来るのか。

こういった歴史ものは、小さい頃から、その精神(フロンティアスピリット?)が昔のヨーロッパにあったことを自然とたたきこまれ、頭ではなく心で理解できていないと、本質的には共感できない気がする。

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ただ、本隊への反逆、国家への反逆というテーマであったり、仲間とのコミュニケーションのとりかた、ラストの小さい猿がうじゃうじゃいる筏の映像だったりと、独特なセンスがプンプンしている。

やや頼りなさげな”皇帝”に任命された男も、だんだんその地位に甘んじ横柄になっていく。
そして、馬が筏の上で暴れると、馬を川にひきずり下ろせと言い放つ。
川岸にたどり着き、こっちを見ているのか見ていないのかわからない馬を撮っている映像もなんだか印象的。

みんなひもじい思いをしているのに、”皇帝”は焼き魚や果物など不必要に多い食料をたいらげる。
上の馬が暴れたくだりで、下々の者はどさくさに紛れて”皇帝”の食べ物に食らいつく。
そのシーンの撮り方も、決してエモーショナルじゃなく、淡々としたもの。

見るべきところは多い作品。
ただ、ストーリーは面白くはない。

 
<<追記>>
2005年にタイム誌が選ぶ歴代映画ベスト100に選出されるほどの、ニュージャーマン・シネマの代表作であるが、西ドイツでの公開から、日本での公開までに10年以上かかっているのが興味深い。

製作・監督・脚本: ヴェルナー・ヘルツォーク
撮影: トーマス・マウホ
音楽: ポポル・ヴー
出演:
クラウス・キンスキー (ロペ・デ・アギーレ:分遣隊の副隊長)
ヘレナ・ロホ (イネス・デ・アティエンサ:分遣隊長ウルスアの愛人)
ルイ・グエッラ (ペドロ・デ・ウルスア:分遣隊長)
セシリア・リベーラ (フローレス:アギーレの娘。15歳)
デル・ネグロ (ガスパール・デ・カルバハル:分遣隊に随行した修道士)
ペーター・ベルリング (フェルナンド・デ・グスマン:スペイン王家を代表して分遣隊に加えられた貴族)
配給: Filmverlag der Autoren(西独)、大映インターナショナル(日)
公開: 1972年12月29日(西独)、1983年2月26日(日)
上映時間: 93分
 
【世間の評価】 ※2016.1.21時点
CinemaScape: 3.7/5.0 (58人)  
Yahoo! 映画: 4.09/5.00 (35人)
IMDb: 8.0/10 (36,644人)
 
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