gururinokoto
久しぶりに観た、2000年以降に製作された邦画。
橋口亮輔監督の名前は前々から知ってはいたが、触れるのは初めて。

結婚の鬱陶しさが前半に強めに、結婚の良さが後半にさらっと描かれている。

主演の二人の演技、演出が大きな役割を果たしている。

リリーフランキーは、前半は頼りない、女好きな印象。そこから、法廷画家の仕事にも慣れ、妻が精神的に壊れている時も優しく静かに向き合っている姿が印象的。

妻を演じる木村多江は、前半は勝ち気で、特に旦那に対しては強気な印象だったが、初めての子どもが幼くして亡くなったことが原因で精神のバランスを崩していく。
色気のかけらもまったくないすっぴんの顔と部屋着で、夜の営みを旦那に求めるシーン。精神的に弱っている時に、会社の後輩と弱々しく言い合うシーン。そして、子どものように泣きじゃくりながら、旦那と話すシーン。
強さと弱さの両面が印象に残る3つのシーン。

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法廷に詰める記者や法廷画家。映画の中では印象的な場面しか流さないからだとは思うが、日々、自分の弱い部分を突かれる可能性がある場であり、なかなか精神的に厳しい職場だということがわかる。
昔、傍聴には一度行ったことがあるが、また久々に行ってみようかと思った。

ストーリーとは離れるが、小演劇界の役者が多数出演していて楽しめた。とんかつ屋の二代目(黒田大輔)。くつ修理屋の客でウリをやっている女(岩本えり)。友人夫婦の奥さん(内田慈)、出版社の同僚(よしもと所属の伊藤修子)。本のサイン会に並んでいる小柄な女(笹野鈴々音)。法廷で走ってヒールの踵がとれる女(遠藤留奈)。そして、今やあまちゃんにも出ている、本作でも育ちと性格の悪そうな役柄が相変わらずうまい安藤玉恵。

おしつけがましくなく、それでいて伝えたいことは伝えきっているからか、観ている最中はやや物足りなくも感じるが、見終わってからじわじわくる。

製作:山上徹二郎 / 大和田廣樹 / 定井勇二 / 久松猛朗 / 宮下昌幸
監督・脚本・原作:橋口亮輔
撮影:上野彰吾
美術:磯見俊裕
衣装:小川久美子
出演:木村多江 / リリー・フランキー / 倍賞美津子 / 柄本明 / 寺島進 / 安藤玉恵 / 寺田農 / 八嶋智人 / 木村祐一 / 斉藤洋介 / 温水洋一 / 峯村リエ / 山中崇 / 加瀬亮 / 光石研 / 田辺誠一 / 横山めぐみ / 片岡礼子 / 新井浩文
 
【世間の評価】 ※2016.1.21時点
CinemaScape: 4.0/5.0 (104人)  
Yahoo! 映画: 4.12/5.00 (580人)
IMDb: 7.7/10 (497人)
 
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