2015年に引き続き、2016年に観た映画のなかから、ベスト10(今年もまた都合によりベスト11)を発表してみようと思う。

2015年と同じく、これはあくまで、自分が2016年に観た映画であって、劇場だけでなくDVD・BDや、Amazon Prime Videoで観たものも含む。
したがって、古い映画も含まれる、というよりもむしろリアルタイムで劇場で観ているのは少数なので悪しからず。

2016年に観た本数は、128本(実は二度目だったものを除く)だった。

 
では、第10位から。
10位はどうしても順位がつけられず2作品ある。


デザート・フラワー
話の構成が見事。そして、この映画が放つ強いメッセージに考えさせられた。
アフリカが舞台の一部ともなっており、主人公の民族衣装の鮮やかさにも目を奪われる。


ヒトラー 最期の12日間
ニコ動を中心に数年前に流行った「総統閣下はお怒りのようです」シリーズで有名な本作だが、そんなイメージは吹き飛ばすほどのヒットラーを演じるブルーノ・ガンツの好演っぷりに惹き込まれた。なぜ当時のドイツ国民は彼についていったんだろうか…などと思いをめぐらせながら2時間半もあっという間に感じられた。

 
続いて、第9位。

スクール・オブ・ロック
主役を演じるジャック・ブラックのキモ可愛さにやられた。
嫌味のまったくない子どもたちの姿に元気と笑顔をもらえる。

 
次、第8位。

ビフォア・サンセット
前作『恋人までの距離』から9年後。これは、あくまでも前作を観ている状況下での評価。
映画の大部分が二人の会話シーンで占められつつ、こんなにもストレートな恋愛映画ってなかなかない。相変わらず稀有な作品。
少し歳をとった二人だが、ともにチャーミングさは失われきってはいない。未見の人には、前作とセットで観てほしい。

 
第7位。

復讐するは我にあり
胸の内がわかりにくい緒形拳の魅力、予想のつかない展開、今村昌平の真骨頂である背徳的なエロス。
昭和な「大人の映画」の趣き。

 
第6位。

百万円と苦虫女
ゆるーく、風変わりなストーリー。こちらも風変わりな主役の女を蒼井優が好演。

 
第5位。

ボルベール 帰郷
ラテンテイストの女性讃歌映画。サスペンスとファンタジーが見事に融合。
色気ムンムンのペネロペ・クルス劇場も楽しめる。

 
第4位。

別離
宗教がしっかりと根差した、中東の人々の生活の様子をうかがいつつ、人間模様を静かに味わうことができる良作。

 
残すは3つ。

第3位。

クワイエットルームにようこそ
シリアスなテーマに松尾スズキの笑いがマッチして味わい深い作品に仕上がっている。
人の嫌なところと良いところを4:6ぐらいで描くバランス感覚の良さ。
役者陣もクセの強い役所をしっかりと演じてくれている。

 
で、第2位。

百円の恋
何はともあれ安藤サクラを堪能するための映画。
ボクシングが大きな役割を果たしているが、変にスポコンになっていないのも好印象。
笑いも適度に散りばめられていて、観やすいのも良い。

 
そして、2016年に観た映画の中での栄えある第1位は……

うつせみ
監督&脚本のキム・ギドクの、発想、構成力に脱帽&嫉妬する。
内容自体には俗っぽさもあって観やすい内容だが、作品全体を貫くキム・ギドクイズムが格式高く、圧倒される。
内容を思い出すだけで、背中がゾクゾクしてくる魅力を備えている。

 
2015年と比べると、観た本数は増えたものの、心から「この映画に出会えてよかった」と思える作品との出会いは少なかった。

そして、去年と同じく、トップ3は邦画と韓国映画で占められている。
なんだかんだ言って、自分はしっかりとアジア人なんだなということがよくわかる。

また、4位の『別離』、10位の『デザート・フラワー』といった第三世界の良作に出会えたのは大きな収穫だった。
5位の『ボルベール』もそうだが、欧米ど真ん中のものよりも、ちょっと外れたものに惹かれがちだということだ。

2017年は、既にこのブログを書いている時点で、『湯を沸かすほどの熱い愛』にバチコーンとやられた。
これを凌駕する映画に出会えたら、それは幸せだ。
Amazon Prime Videoでも観たいのがたくさんあるので、今年も精力的に観て行こうと思う。