birdman

なんだこれは……。
結論から言うと、まったく共感できなかった。

現実と空想が混在しているのは構わないんだけど、最終的な着地点にどうしても共感できず。

主役の男リーガン(マイケル・キートン)が女々しくて、弱くてまずそこにイライラする。
それでも、きっとどこかで弱さを克服してくれるんだろと期待していたら。。。

あのラストは、過去の栄光であるバードマンとの決別なのか、バードマンへの回帰なのか。
いずれにしても弱さの克服とは思えず。

本人だけが勝手に清々しくあるのは構わないが、周囲もプラスの感情の方向に動いているのが腑に落ちない。
元妻とは心の絆がやや戻りかけているし、映画界と映画界出身のリーガンに敵意を燃やす批評家タビサも芝居を褒める(The Unexpected Virtue of Ignorance)始末。
ラストでは娘のサム(エマ・ストーン)の顔にも邪気のない笑顔が戻っている。

納得できん。

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動画がシェアされたり、Twitterのアカウントを作ったりといったネット関連の話が、なんだか中途半端に出てくるのも気に入らない。(これは自分の職業柄かもしれない)

 
共感できたところ、評価できたところといえば、エドワード・ノートン演じるマイクの無鉄砲に見えるが筋が通っているところ、批評家タビサの辛辣さ(リーガンに対して「あなたは役者ではなくただの人気者に過ぎない」と言い放つ)。ブロードウェイ界隈の雰囲気。独特な撮影アングルの格好よさ。

それと、全編に流れるドラムのリズム(音楽を手がけたのは、ジャズドラマーで作曲家のアントニオ・サンチェス)は文句なく素晴らしい。

<<追記>>
劇中で、リーガンが屋上から飛び降りるシーンでは、カメラ視点の移動とともに思わず前のめりになって覗き込んでしまったのは恥ずかしかった。それだけカメラワークが優れているということだろうか。

ところで、原題はともかく、邦題にまで「あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」をつけたのはなぜだろう。

ナオミ・ワッツが老けたな~と思ったが、よくよく考えたら、以前観た「マルホランド・ドライブ」は2001年撮影で13年の月日が流れている。さもありなん。

@下高井戸シネマ

製作総指揮:モリー・コナーズ / サラ・E・ジョンソン / クリストファー・ウッドロウ
製作:ジョン・レッシャー / アーノン・ミルチャン / ジェームズ・W・スコッチドポール
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ / ニコラス・ヒアコボーネ / アレクサンダー・ディネラリス
原作:レイモンド・カーバー
撮影:エマニュエル・ルベツキー
美術:ケヴィン・トンプソン
音楽:アントニオ・サンチェス
衣装:アルバート・ウォルスキー
出演:マイケル・キートン / エマ・ストーン / ザック・ガリフィナーキス / ナオミ・ワッツ / アンドレア・ライズボロー / ナタリー・ゴールド / メリット・ウェバー / エドワード・ノートン / エイミー・ライアン / リンゼイ・ダンカン