tumetainettaigyo

あまりに強烈。
ビジュアルはもちろんのこと、精神的にもかなり攻めてくる作品。
手抜き一切なし。

以下、ネタバレあり。

 - ad -

話のきっかけとなる、万引き発見者がでんでんという点は腑に落ちなさが残る。
フェラーリでいくような店ではない。

でんでんの初対面の人への異常な馴れ馴れしさ。
それを受け入れる女達。

 
黒沢あすか演じるアイコのクレイジーっぷり。
一方でご主人様なしでは生きていけない弱さ。

怒鳴り込んできた若いやつらと、自分の彼たちが緊迫した雰囲気のなかすったもんだやってる隣の部屋で、熱帯魚屋で働く女の子と指人形で遊んでる姿、キスシーンがエロい。

 
”透明にする”という表現の凄味。

 
熱帯魚屋になぜ衣装?
しかも若い女の子ばかりの店員。
やたら礼儀正しい先輩。

 
山にある宗教色漂う、解体小屋。
儀式的な意味合いか、多数のロウソクにバーナーで火をつけ、うち3つだけ死体の解体現場=風呂場に持っていく。
解体しながらチンコについての話で盛り上がったり、童謡に乗せて歌ったり。

解体後のコーヒーはインスタント。
骨は醤油をかけて焼く。

 
吹越満は全体的に抑えめの演技を好演。
アイコとの最後の絡みでの、彼のこけかたと、滑り方の撮り方が見事だなと変なところで感心してしまった。

 
その他、脇を固める登場人物もみんな強烈。

妻役の神楽坂恵はやたら胸元を強調した服しか着ない。
アイコも同じ。胸が巨乳じゃないだけで。

ラストに強烈な言葉を吐き出す娘。
死んだ父親を罵倒しながら蹴る姿。

顧問アドバイザーの変な若い運転手。

吉村からとった腕時計も意味がないんじゃと思ったけど、あれが証拠になりうるという点で、意味があるのだろうな。

 
最初にも書いたとおり、あげていくとキリがないほどの、手抜き一切なしの作品。
実際の話しにインスパイアされているというのが恐ろしい。

 
ただ、強烈過ぎて、園子温監督作は何ヶ月かは時間を空けたい。
心のほとぼりが冷めたころに、他作品も見てみたい。

監督:園子温
脚本:園子温、高橋ヨシキ
出演:吹越満、でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、梶原ひかり、渡辺哲、裴ジョンミョン、諏訪太朗、三浦誠己、阿部亮平、坂田雅彦、瀬戸夏実、山根和馬、芦川誠、古藤ロレナ、中泉英雄
音楽:原田智英
撮影:木村信也
編集:伊藤潤一
製作・配給:日活
公開:2011年1月29日
上映時間:146分