デザート・フラワー

内容を知らないまま観たが、メッセージ性が強く、考えさせられる。
しかもそのメッセージは前半ではさほど触れられず、後半になり一気に押し出される。

構成が素晴らしい。
ラストのスピーチまでの、それまでの積み重ね方が見事。

以下、ネタバレを含みつつ、印象に残ったシーンを振り返る。

 
子ども時代、大人になってからともに、ワリスが纏う民族衣装が美しい。
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子ども時代のワリス(ソラヤ・オマール=セゴ)が、炎天下の砂漠を裸足で歩くシーン。美しさと苛酷さのコントラスト。
美しい衣装も、近くに寄ってみるとかなり汚れている。そのギャップが強い印象を与える。

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大人になってのワリス(リヤ・ケベデ)。ロンドンの街中で、都会の中でのそぐわない感。

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真っ赤なルージュを濃く引くマリリン。彼女を演じるサリー・ホーキンスはどこかで観たことあるなあと思っていたら、2ヶ月ほど前に観た『ブルージャスミン』のジンジャー役だった。受ける印象がかなり変わる。いい役者だ。

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マリリンのウォーキング教室。楽しそうな二人を見ていると、こっちまで楽しくなってくる。

モデルを初めて、みるみるうちに、美しくなるワリス。
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覚悟の末、服を脱ぎ捨てて臨んだ撮影での、美しさたるや。撮る側も、撮られる側も、プロの凄みが感じられた。

 
雑誌のインタビューで、あなたの人生を変えた一日を問われ。ファーストフード店で写真家にスカウトされた日かと聞かれ、違うと答える。必ず記事にしてくださいと約束をとりつけ、話し始めたのはFGM(女性器切除)の話。これには意表を突かれた。

また、ミステリーではないが、「ああ、このシーンとこのシーンはこうつながるんだ。ということはワリスはあの時、こういう心持ちだったんだ。だから何年住んでても英語が話せなかったんだ。etc…」と、あとあと気づかせてくれる作りが個人的にツボだった。

それにしても、これが事実に基づいている話だということに、ただだ驚かされる。

フェイスブック上で、おそらく勇気を持ってこの映画が良いと紹介していた、女性の知人に感謝したい。

監督: シェリー・ホーマン
脚本: シェリー・ホーマン
原作: ワリス・ディリー『砂漠の女ディリー』
製作: ピーター・ヘルマン
出演: リヤ・ケベデ(Waris Dirie)、サリー・ホーキンス(Marilyn)、クレイグ・パーキンソン(Neil)、ミーラ・サイアル(Pushpa Patel、下宿屋の女主人)、アンソニー・マッキー(Harold Jackson)、ジュリエット・スティーヴンソン(Lucinda、model agent)、ティモシー・スポール(Terry Donaldson, photographer)、ソラヤ・オマール=セゴ(Young Waris)、マット・コーフマン(Fastfood Manager)、ティム・ザイフィ(Simon)、Teresa Churcher(Nurse Anne)、Nigel Betts(Home Office Detective)
音楽: マルティン・トードシャローヴ
撮影: ケン・ケルシュ
編集: クララ・ファブリ
配給: エスパース・サロウ+ショウゲート(日)
公開: 2009年9月24日(独)、2010年12月25日(日)
上映時間: 127分
製作費: $16,000,000
興行収入: $14,631,377
 
【世間の評価】 ※2016.12.17時点
CinemaScape: 4.5/5.0 (2人) 
Filmarks: 3.9/5.0 (756人) 
Yahoo! 映画: 3.98/5.00 (88人)
IMDb: 7.4/10.0 (9,156人)
Rotten Tomatoes(Critics): 6.2/10.0 (18人)
Rotten Tomatoes(Audience): 3.7/5.0 (3,908人)
 
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