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腕は立つが、その捜査方法に問題があり問題視もされる刑事キャラハン。
容赦無く犯人を痛めつけ、躊躇なく撃つ姿は観客の多くを味方につける。

言わずとしれた、クリント・イーストウッドの代表作の一つ。
若きイーストウッドは、相変わらず湿りっけがないが、生き生きとしている。

44マグナムをぶっ放す無法者刑事といった趣きで、キャラがしっかり立っている。

「ダーティハリー」のあらすじ

サンフランシスコ。とあるホテル屋上のプールで泳いでいた女性が、何者かによって射殺される。捜査にあたるのは、汚い仕事ばかりを任され通称「ダーティハリー」と呼ばれる、サンフランシスコ警察のハリー・キャラハン刑事。“スコルピオ”と名乗る犯人は市警察に10万ドルを要求。応じなければ次の犠牲者を同じ手口で殺すと脅迫。予告通り、次々に無差別殺人を繰り返す“さそり”だったが、ハリーと相棒のチコはついに犯人の正体に迫る……。

スッキリする面ももちろんあるが、罪なき女性や子供が殺されたりして、観終わっても、モヤモヤが残る。
わかりやすい勧善懲悪ものにはしてくれないドン・シーゲル。

良い映画だとは思うが、自分の好みの映画かというとそうではない。という意味でちょっと低い評価となってしまった。

以下、ネタバレも含みつつ、印象に残ったシーンを振り返る。

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冒頭、カフェ(バー?)にいたところ、近くの銀行への強盗に遭遇するハリー。
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銀行強盗の犯人らを制圧し立ち去るハリー。車が消火栓に突っ込み、水柱が上がっている。
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車が横倒しになっている様が良い。

 
苦労の末、犯人のスコルピオを一度は捕まえたハリーだったが、容疑者のアジトへの違法な立ち入り、ミランダ警告を無視した逮捕と、拷問による人質の居場所の聞き出し方(自白強要)が違法とされ、スコルピオは釈放されてしまう。

なお、ミランダ警告とは、アメリカの警察官が容疑者を逮捕するときに言い渡すことが義務づけられている警告のこと。逮捕時によく機械的に警察官が読み上げる例の4項目の告知が被疑者に対してされていない状態での供述は、公判で証拠として用いる事が出来ないとする原則である。

この映画で白眉な点の一つが犯人役の演出、キャラクターだ。
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嫌悪感を煽る雰囲気がサイコー。敵役はこうでなくっちゃというお手本である。
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スコルピオを演じるアンディ・ロビンソン。彼はこの鬼気迫る犯人役のためこの後普通の役につけなかったほどらしいが、さもありなん。見事なヒールっぷりだった。
スクールバス運転手のおばちゃんも、それらしくって好き。

最終的には、市長や上司の命令を無視し、スコルピオを一人で追い詰め、撃ち殺す。

この映画は、圧倒的にハリーとスコルピオの映画。

それ以外の登場人物はおしなべて印象が薄い。
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例えば、上司の警部補(ハリー・ガーディノ、左)と、相棒にさせられたチコ刑事(レニ・サントーニ、中)、など。

 
最後に、バージョン違いのチラシ・DVDパッケージデザインを紹介。
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日本語版、当時のポスターデザイン。時代を感じさせる。

製作総指揮: ロバート・デイリー
製作: ドン・シーゲル
監督: ドン・シーゲル
脚本: ハリー・ジュリアン・フィンク、R・M・フィンク、ディーン・リーズナー
撮影: ブルース・サーティーズ
美術: デール・ヘネシー
音楽: ラロ・シフリン
出演: クリント・イーストウッド(ハリー・キャラハン刑事)、ハリー・ガーディノ(アル・ブレスラー警部補)、アンディ・ロビンソン(スコルピオ)、レニ・サントーニ(チコ・ゴンザレス刑事、相棒)、ジョン・ヴァーノン(サンフランシスコ市長)、ジョン・ラーチ(マッケイ本部長)、ジョセフ・ソマー(ロスコ)、ジョン・ミッチャム(フランク・ディジョルジョ刑事)、メイ・マーサー(ラッセル夫人)、リン・エジングトン(ノーマ)、ルース・コバート(スクールバスの女性運転手)、ウッドロー・パーフリー(ジャフィー)、モーリス・アージェント(シド・クラインマン)、ウィリアム・パターソン(バナーマン判事)、ビル・コウチ(キャラハンが救った自殺志願者)、ラリー・デュラン(殴り屋)、マーク・ハートセンズ(医師、スコルピオがスタジアムに住む男だということをキャラハンに伝える)、デビッド・ギリアム(同性愛者)、アルバート・ポップェル(銀行強盗)、クレイグ・G・ケリー(レイニーク警部)、ジェームズ・ノーラン(スコルピオに襲われる酒屋の主人)、ジョディ・ウィンター(ウィリス夫人)、ダイアナ・デビッドソン(プールで撃たれる女)、マーク・ハーツェンス(警察医)、デブラリー・スコット(アン・メリー・ディーコン)
編集: カール・パインジター
配給: ワーナー・ブラザース
公開: 1971年12月23日(米)、1972年2月26日(日)
上映時間: 102分
興行収入: $35,976,000
 
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