eltopo

初ホドロフスキー。
理解不能なとんでもない映画だという下馬評は知っていたが、大枠はそのとおりだった。

野卑で、血だらけで、黒人や奇形の人々への強烈な蔑視が描かれ、同性愛を含めセクシャル。

最近観た映画の中では、園子温の「冷たい熱帯魚」と、ある部分で方向性が似ているものを感じた。

馬、ウサギ、ライオンなど動物がやたら登場するのも印象的。

ストーリーはあるので、内容がまったく意味不明ということはない。
だいたいはわかるが、突然夢か現実かよくわからないカットが挟まれる。
そのよくわからないカットの中では、ハチミツが溢れた蜂の巣に主人公がむしゃぶりつく、黄色いビビッドな映像が印象に残っている。
血に染まった池だったり、メキシコらしい青空だったり、色使いは見事。

個人的なマイナスポイントとしては、主人公の生き方に共感できなかった点。
ボスを殺して奪った女・マーラから、私は1番じゃなきゃダメ、砂漠の4人の強者達を倒せと言われて、それにが従うあたりが特に。
適役は味があってどれも悪くない。

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本作は前半と後半で大きくトーンが変わる。
後半の「詩篇」では、穴倉のような場所に住む奇形の人々と、その近くにある村が舞台。

前半後半通して、決して明瞭なストーリー内容ではないが
監督の伝えたそうなことはおぼろげにわかる。

生死、強さ・弱さ、男女、性、宗教。
そして差別。
この差別の描き方、特に奇形の人々への差別は強烈に押し出されている。

考えさせられるところもあるし、心を揺さぶられるところもあるが、自分事として考えづらく、共感度合いが低い。
また見たいかと言われると…YESとは言い難い。

@DVD

 
<<追記>>
wikipediaで、前半と後半のストーリーがつながっていることを初めて知った。
逆に言うと、そのつながりすらわかりにくい作品だってことではある。

製作:アラン・クレイン
監督・脚本・音楽:アレハンドロ・ホドロフスキー
撮影:ラファエル・コルキディ
出演:アレハンドロ・ホドロフスキー、ロバート・ジョン、デヴィッド・シルヴァ、ポーラ・ロモ、マーラ・ロレンツォ、ブロンティス・ホドロフスキー
公開:1971年4月15日(メキシコ)、1987年3月25日(日)
上映時間:123分