gonegirl

映画好きの知人女性が今年のベストムービーと言っていたので観てみることにした。

公開当時から話題になっていたのはもちろん知っていたが、女の怖さがテーマだということぐらいの前知識。そして、タイトルから察するに、彼女ないしは奥さんが出ていってしまうという話なんだろうなと漠然と思っていた。

以下、ネタバレあり。
 
自分の思い描いたストーリーに、夫を従わせたい妻。
しかし、ご多分に漏れず夫は妻への興味を失い、若い教え子と浮気に勤しむ。
そこで、とうとう妻が実力行使に動いた。
簡単にいえばそれだけの話。

無理して結婚を続けても、お互いに傷つけ合うだけ。
それがわかっていても、「それが夫婦よ」と言って、決して別れようとしない妻。
旦那のことを好きで好きでしょうがないようにも思えないのに、なぜその道を選ぶのか。。。

人を殺してまで、当初の計画を変えて夫のもとに戻って来てる時点で、かなりのクレイジーさではあるから、常人の理解を超えているのかもしれないが、このスッキリしないところに気持ち悪さが残る。
決してわかりやすいキャラクターには描かれていない。

女の怖さというよりは、理解できない気持ち悪さ。
それこそが、この映画の狙いなのだろうか。

なお、映像、音楽はともに、「セブン」のデビッド・フィンチャーらしいセンスで、申し分なかった。

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個々の役者について。

主人公エイミーを演じるロザムンド・パイクの意志の強そうな面立ち、視線の強さ、メイクをビシッと決めてるときとすっぴんの時の落差。自分好みでは決してないが、彼女の存在感が本作品の重要な部分を支えていることは間違いない。先日観たフランス映画「タイピスト!」のデボラ・フランソワに通じるものを感じた。
彼女が自分の好みにより近かったら、映画全体の印象はどうなっただろうか。

ベン・アフレックが演じるニックは、全体的にだらしない男として描かれており、魅力に溢れている感じはない。体型もやや太っている印象。性格もいい加減で、ある意味一緒にいて疲れなそうだが、この作品のようにサスペンス要素があるなかだと、いらっとさせられる面もある。
もっとシャンとして、考えろよと。スピーチも適当だなと。

双子のマーゴ役のキャリー・クーンは、ピリピリしている主人公たちのなかにあって、落ち着きを与えてくれる存在。決して強いオーラは発してはいないが、好印象。

敏腕弁護士役のタイラー・ペリーは、華やかな印象があり、テレビに出ている弁護士役としてはうってつけ。

 
全体的な評価。

観客を常に飽きさせずストーリーに引き込む点では文句なし。
しかし、エイミーに共感できず、かといって震えあがるような怖さも感じられず。

 
※なお、現時点では冒頭の部分を観ただけだが、DVDに入っているデビッド・フィンチャーのコメンタリーが面白そう。これは期待できる。

<<追記>>
コメンタリーを観た。

監督視点だけあって、役者の演技のうまさ、役者が出したアイデア、アドリブ、脚本の素晴らしさ、カツラの生え際のデジタルリタッチメント、CGをどこで使ったか、エキストラの扱い方、ロケ現場となった場所がどこでどう使わせてくれたか、などなどを淀みなく喋っていた。

2時間半ほどと短くはないが、見応えあり。

製作総指揮: レスリー・ディクソン / ブルーナ・パパンドレア
製作: アーノン・ミルチャン / ジョシュア・ドネン / リーズ・ウィザースプーン / シーアン・チャフィン
監督: デヴィッド・フィンチャー
脚本・原作: ギリアン・フリン
撮影: ジェフ・クローネンウェス
美術: ドナルド・グラハム・バート
音楽: トレント・レズナー / アティカス・ロス
衣装: トリッシュ・サマーヴィル
出演: ベン・アフレック / ロザムンド・パイク / キャリー・クーン / キム・ディケンズ / タイラー・ペリー / エミリー・ラタコウスキー / ニール・パトリック・ハリス / セラ・ウォード / スクート・マクネイリー / パトリック・フュジット / デヴィッド・クレノン / リサ・ベインズ / ミッシー・パイル / リー・ノリス
 
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