素晴らしきかな、人生

言わずとしれた古典の名作で、昔から観たい観たいと思っていた作品の一つ。

結果的には、非常にハッピーな気持ちで終わることができる、クリスマスの定番的な映画ではあったが、主役のジョージのキャラクターに個人的に馴染めない部分があり、ちょっとマイナスな評価となった。

以下、ネタバレあり。

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前半部は説明的な描写も多く、ややもたつく。

ジョージ(ジェームズ・スチュワート)のマリー(ドナ・リード)に対するはっきりしない態度にもいらいらさせられる。
マリーの屋敷で、その時のマリーの恋人であるサムからかかってきた電話を、二人で顔を寄せ合いながら受け答えをし、顔が近づいていることをお互い意識しているシーンは悪くないが。

後半、クリスマスの日、自分が社長を務める会社で共に働く叔父のビリー(トーマス・ミッチェル)が8000ドルの入った封筒を失くし窮地に追い込まれるジョージ。家族にも当たりまくり、雪が降るなか橋から投身自殺を図ろうとするが、二級天使のクラレンス(ヘンリー・トラヴァース)に助けられる。

いっそ自分なんて生まれなければ良かったといい、天使の力で自分のいない世界を目の当たりにすると、パニックに陥り、元の世界を受け入れるから戻してくれと懇願するジョージ。このくだり、仕方がないが、理解力のないジョージの行動にこれまた苛々させられる。

家に戻ると、令状を持った監査官が待っているが、子どもや妻のマリーと抱き合うジョージ。それからどうするのかと思っていたら、マリーがみんなに声をかけ、寄付を集めたと。すると、ベイリー家へ、今までジョージが助けた人たちが次から次へとお金を持って嬉しそうに集まってくる。

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幸せが爆発する、伝説的なシーンだろう。監査官まで寄付金を出し令状を破り、みんなでクリスマスソングを歌う。
ラストのたたみかけ方は本当に見事。おそらく今の映画だともっと煽る演出をするだろう。この映画では比較的あっさりとはしているが、それでも感動の涙を誘う。

トータルとしては、ハッピーになれるし良い映画だなと思わされるが、人は良いが熱くなりやすいジョージの気持ちのアップダウンの激しさにやや辟易とされたところがマイナスポイントだった。

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なお、ジョージの会社「Bailey BROS. Building & Loan Association」だが、このような業務形態が日本にないからか、字幕では「住宅ローン会社」のように訳されており、その文字が登場するたびに違和感があった。

製作: フランク・キャプラ
監督: フランク・キャプラ
脚本: フランシス・グッドリッチ / アルバート・ハケット
撮影: ジョゼフ・ウォーカー / ジョゼフ・バイロック
美術: ジャック・オーキー
音楽: ディミトリ・ティオムキン
衣装: エドワード・スティーヴンソン
出演: ジェームズ・スチュワート(George Bailey) / ドナ・リード(Mary Hatch) / ライオネル・バリモア(Mr. Potter) / ヘンリー・トラヴァース(Clarence) / トーマス・ミッチェル(Uncle Billy) / ビューラ・ボンディ(Mrs. Bailey) / フランク・フェイレン(Ernie, Taxi driver) / ウォード・ボンド(Bert, Cop) / グロリア・グレアム / H・B・ワーナー(Mr. Gower, Master of a pharmacy) / フランク・アルバートソン(Sam) / サミュエル・S・ハインズ(Pa Bailey) / シェルダン・レナード(Nick, Bartender) / ウィリアム・エドマンズ(Mr. Martini) / チャールズ・レイン / トッド・カーンズ(Harry Bailey)
製作会社: Liberty Films
配給: RKO(米)
公開: 1946年12月20日(米)、1954年2月6日(日)
上映時間: 130分
 
【世間の評価】 ※2016.4.19時点
CinemaScape: 4.3/5.0 (361人)  
Yahoo! 映画: 4.52/5.00 (414人)
IMDb: 8.6/10 (268,318人)
 
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