nikita

ハリウッドでも『アサシン』の名でリメイクされるほどの話題作であり、名前はもちろん知っていた。

本作はリュック・ベッソンの監督作だが、個人的には彼の作品への評価はまちまち。相当昔に観た『サブウェイ』『フィフィス・エレメント』は結構好きだったが、『レオン』『グラン・ブルー』『TAXi』『トランスポーター』はぼちぼちかなという印象。

 
本作も、基本的には面白く観れる。

ジャケット写真のデザインからアクション性がやたら高いものと想像していたがそんなことはなく、ニキータ(アンヌ・パリロー)には魅力があるし、彼女の成長や、人間関係にもバランスよくスポットが当てられている。
しかし、ラストの15分ほどで急に置いていかれる。

以下、ネタバレも含みつつ、振り返ってみる。

 - ad -

基本的には、粗暴で荒々しいニキータだが、時々見せる女らしさとのギャップがなかなか良い。
nikita_03
鏡の前にて。いい表情をするなぁ、アンヌ・パリローは。

しかし、こんな表情をした数分後には、柔道の教官の耳をガチで噛み、顎に蹴り入れ、しゃがれ声で歌い、踊る。
nikita_01
時には奇抜な帽子で登場することも。似合っている。
(しかし、そもそも暗殺者なのにこんなに目立っていいものなのか。)

心理的には、一番の見せどころの狙撃シーン。
nikita_04
バスタブに隠したライフルを拾い、下着姿で涙を流す。狙撃そのもの以上にこの構図の印象が残る。

nikita_05
アマンド(ジャンヌ・モロー)と鏡に向かって。 「ルージュを引くのよ、女の本能のままに。この世には無限のものが二つある。女の美しさと、それを利用すること」
ジャンヌ・モローはさすがの風格、気品。

nikita_07
暗殺者としての初仕事を命からがらやり遂げ、泣きながら部屋へ戻ると、翌日卒業だと告げられるニキータ。ボブ(チェッキー・カリョ)との別れのキスに気持ちがこもっていて良かった。

 
上のジャンヌ・モローもそうだが、脇を固めるキャストも手堅い。

nikita_02
バスタブの中の駐仏大使に硫酸をかけつつ、仲間の裏切りに応戦するヴィクトル(ジャン・レノ)。硫酸をかけられている時の、この突き出ている足や身体の動きが生々しくてナイス。

nikita_06
スーパーで知り合ったマルコ(ジャン=ユーグ・アングラード)。彼はつくづくフランスっぽい優男系のいい男だ。お祝いといえばシャンパンと花束というスタイルも悪くない。

 
ストーリーが急展開を迎えるのは、駐仏のソ連大使(フィリップ・デュ・ジャネラン)の情報を盗もうとして、飼い犬がいたことで計画が狂い警備に気づかれてしまってから。
掃除人のヴィクトルが送り込まれ、突然精神的に不安定になるニキータ。

ニキータがもともと普通の人だったら不思議はないが、元ヤク中で警官まで殺している役柄なのに、ここでの動揺が不可解だった。たとえマルコの影響で人が変わりつつあったとしても。

また、いかにもいいシーンっぽく撮られている、ラストのマルコとボブの会話もピンと来なかった。

音楽は例のごとくエリック・セラだが、今となっては古さを感じるサントラがチラホラ。当時は日本のドラマや映画も似たようなサウンドを使っていたなぁと、懐かしい気分に。

 
まとめると…

アクションに寄り過ぎず、ニキータとマルコの関係も微笑ましく描かれ、見やすい内容ではある。中だるみもなし。だからこそ、ラスト15分ほどのストーリー展開がもったいない。

監督: リュック・ベッソン
脚本: リュック・ベッソン
音楽: エリック・セラ
撮影: ティエリー・アルボガスト
編集: オリヴィエ・モーフロイ
出演: アンヌ・パリロー(Nikita)、ジャン=ユーグ・アングラード(Marco)、チェッキー・カリョ(Bob)、ジャンヌ・モロー(Amande, make-up)、ジャン・レノ(Victor)、フィリップ・ルロワ(グロスマン)、Jean-Marc Merchet(Professeur de judo)、ジャン・ブイーズ(駐仏ソ連大使のガード)、フィリップ・デュ・ジャネラン(駐仏ソ連大使)、マルク・デュレ(Rico, 薬屋強盗仲間)、パトリック・フォンタナ(Coyotte, 薬屋強盗仲間)、ジャック・ブーデ、ロラン・ブランシェ(取り調べをした警察官)
公開: 1990年2月21日(仏)、1991年1月26日(日)
上映時間: 115分
 
【世間の評価】 ※2016.11.24時点
CinemaScape: 3.6/5.0 (1,014人) 
Filmarks: 3.6/5.0 (7,058人) 
Yahoo! 映画: 3.68/5.00 (437人)
IMDb: 7.4/10.0 (55,765人)
Rotten Tomatoes(Critics): 7.2/10.0 (42人)
Rotten Tomatoes(Audience): 3.6/5.0 (55,754人)
 
@Amazon Prime Video