larsandtherealgirl

こちらも友人女性のお勧め。

舞台はデンマーク?(と思ったら、ロケ地はカナダだった。設定もカナダかもしれない)
北のエリア独特の、どんよりした天気。

カラフルではないが何か落ち着く雰囲気をまとったオープニングだったため、穏やかな映画なのかなと想像。

しかし、ものの10分で”ビアンカ”が登場して、ストーリーは一気に色めき立つ。
ラース(ライアン・ゴスリング)は思いのほか早く、ビアンカを兄夫婦に紹介。夫婦は当然大いに混乱する。

周りの心ない反応により、ラースが傷つけられるのではないかとドキドキしながら見進める。
夫婦は、すぐにラースとビアンカをバーマン医師のもとへ連れて行く。

この女医役をつとめるパトリシア・クラークソンの演技、存在感が光っていた。
歳を召しても美しいし(調べたら当時は40台後半。もっと上に見えた)。

バーマン先生のラースへの接し方を見ることで、観客もやや安心感を持って見られるようになる。

見ている側としては常にラースのことが心配なんだけれど、現実ではありえないほど、周りの多くの人たちが、二人を受け入れ、温かい気持ちにさせてくれる。

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この作品においては、ラースを演じるライアン・ゴスリングの演技、表情がなんといっても重要。
ではあるが、本当に心配して見てしまうので、演技の評価はつけずらかったりする。
本当に心配して見ている時点で、彼の演技は相当なものではあるのだけれど。

兄(ポール・シュナイダー)に、大人になるってどういうことかを聞き、自分もつらくともビアンカと離れる決断をする。
この「大人になる」ってことが何なのか、観客にも考えさせるくだりは悪くない。
自分も考えてしまった。

バーマン先生との会話の中で、自分の母親が自分を産んで死んでしまったことを相当ひきずっていることがわかる。義理の姉であるカリン(エミリー・モーティマー)が妊娠しており、それも今回の騒動と関係していることを示唆しているのだろうか。ストーリー中ではそれには触れられなかったが。

家族、友人や職場の人間はまだしも、救急車や病院の医師、牧師や葬儀関係者まで町全体を巻き込む、ある種のおとぎ話。

ラースはうすうすビアンカが人形だということを認識しているように見えた。
ラストの湖のシーンが遠くからのショットで、はっきりとは描かれてはいないが、認識しつつも、その世界を維持したい欲と葛藤し、前へ進む選択肢を選んだのだろう。

ラースに密かな想いを寄せる女の子マーゴ(ケリ・ガーナ―)も、美人というわけではないが、チャーミングで印象に残る。
ボウリングでストライクを出して、腰を左右に振って喜ぶシーンが彼女の見せ場。

結末を知った上で、もう一度最初からリラックスして観たい。
そんな映画。

製作総指揮:ピーター・バーグ / ホイットニー・ブラウン / ウィリアム・ホーバーグ / ブルース・トウル
製作:サラ・オーブリー / ジョン・キャメロン / シドニー・キンメル
監督:クレイグ・ギレスピー
脚本:ナンシー・オリバー
撮影:アダム・キンメル
美術:アーヴ・グルウォル
音楽:デビッド・トーン
衣装:キルストン・マン
出演:ライアン・ゴスリング / エミリー・モーティマー / ポール・シュナイダー / ケリ・ガーナー / パトリシア・クラークソン / ナンシー・ビーティ / カレン・ロビンソン / R・D・リード / ダグ・レノックス / ジョー・ボスティック / ボイド・バンクス / タニス・バーネット / サリー・ケイヒル / トミー・チャン