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いつものことながら、よく内容を確かめずに観始めたが、よもやこんな内容の話だとは夢思わず。良い意味で裏切られた作品。

 
登場人物が少ない。
東北の田舎の小さな集落・小森で、自給自足のような暮らしをしている、いち子(橋本愛)。

田んぼで稲を育て、畑で野菜や芋を育てる。
グミの実を積んでジャムにしたり、くるみや栗を拾って保存食にしたり、イワナを釣って南蛮漬けにしたり、鴨をしめたり。

稲作のノウハウも出てくるが、”自然の厳しさ”をアピールするようなシリアスなものではない。

食へのフィーチャーのほうが強い。
食べるばかりで、作るノウハウも何も持たない自分としてはただただ感心。

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食べるシーンがとにかく多い。それも美味しそうに。それにつられてこちらも食べたくなる。食欲がそそられるというのもあるが、その食感を味わいたくなるほうが衝動としては強い。

田舎での生活の知恵や、生活している様子にも知らないことが多く、観ていてまったく飽きない。
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盆地にある小森。その湿気で部屋がカビっぽくなるのを避けるべく、暑いなかまきストーブを焚く。

当然ながら自然も豊か。
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裸足で小川の中を歩いていくいち子。こんな光景に癒される。

自然、暮らし、食がメインのテーマとはいえ、都会に一回出て、その後戻ってきた過去を持ついち子と、二つ下のユウ太(三浦貴大)の思いだったり、五年前にいち子を置いて突然出て行ったきりの母親(桐島かれん)の存在も軽く登場し、想像力を適度に刺激する。

人類が長い時間をかけて積み重ねてきた、ある意味原始的ともいえる生活をしている人への憧れは、本能的に抱くものかもしれない。
彼らの生活の様子をもっと知っておきたい、とあらためて強く思った。

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主演は橋本愛。以前に観たドラマの印象で、どちらかというと苦手だったが、影や不安定さを多少抱えつつも、生まれ育った家でひとり暮らしている様を、伸び伸びと演じているように見えた。
唇横のホクロもチャーミング。

他の役者たちも控えめながらいい味を出している。
母を演じる桐島かれんが醸し出す雰囲気が特に気になった。

幼なじみのキッコを演じる松岡茉優は、『桐島、部活やめるってよ』に出演していた女優さんだ。今回の役はかなりナチュラルだから同一人物だとは気づかなかった。
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縁側に坐る二人の姿にほっこりする。

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ユウ太とシゲユキさん(温水洋一)と。この役に温水さんを使うセンス。

 
また見返したいと思える映画。
冬春編も楽しみだ。

監督: 森淳一
脚本: 森淳一
原作: 五十嵐大介
製作: 守屋圭一郎、石田聡子、河合勇人(企画)
製作総指揮: 高橋敏弘
出演: 橋本愛(いち子)、三浦貴大(ユウ太)、松岡茉優(キッコ)、温水洋一(シゲユキ)、桐島かれん(福子)、岩手太郎(キッコの祖父)、北上奈緒(キッコの祖母)、佐藤さち子(近所の主婦)、千葉登喜代(近所の主婦)、小島康志(郵便屋)、篠川桃音(小学生時代のいち子)、照井麻友(小学生時代のキッコ)、南中将志(いち子の元カレ)、山形吉信(おじいさん)
音楽: 宮内優里
主題歌: FLOWER FLOWER「夏」「秋」
撮影: 小野寺幸浩
編集: 瀧田隆一
制作会社: ロボット
配給: 松竹メディア事業部
公開: 2014年8月30日
上映時間: 111分(夏56分53秒、秋54分44秒)
 
【世間の評価】 ※2017.1.20時点
CinemaScape: -/5.0 (-人) 
Filmarks: 3.9/5.0 (3,582人) 
Yahoo! 映画: 4.09/5.00 (377人)
IMDb: 7.7/10.0 (915人)
Rotten Tomatoes(Critics): -/10.0 (-人)
Rotten Tomatoes(Audience): 3.9/5.0 (41人)
 
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