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どういう理由か、別の映画と完全に勘違いをしており、登場人物が精神を病んでいき、絶望させられる内容だと思い込んでいた。

途中までライトタッチだけど、ここから落とされるのかなァと、ハラハラドキドキしていたら、特に絶望することもなく終了。。。

前知識を持ってみるのはあまり好きじゃないけど、間違った前知識に振り回されるとは、愚の骨頂だった。

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さて、では本題に。

アルトマンの映画をちゃんと観るのは初めてかもしれない。
昔「ザ・プレイヤー」を観た記憶あるが、内容はまったく覚えていない。

「M*A*S*H」とはMobile Army Surgical Hospitalの略で、野戦外科病院のこと。

オープニングから流れる、「Suicide is Painless」の歌が切ない。
てっきり誰かのヒット曲を使っているのかと思いきや、この映画のために作られた曲と知ってびっくり。
Wikipediaによると実際に歌っている歌手はクレジットされておらず、”The Mash”による曲となっている。
それにしても、凄いタイトルをつけたものだ。こんなに流行るとは思っていなかったのだろうが。

主役の三人をはじめ役者は魅力的。
三人の中では、Hawkeye役のDonald Sutherlandも、Trapper John役のElliott Gouldもいいのだが、Duke役のTom Skerrittに特に惹かれるものを感じた。
MASHでのやりたい放題ぶりは、現実味を欠くが、決して嫌いではない。

出演者が多い中で、チームワークも悪くなく、活気に溢れている点は評価できる。これはアドリブを多用したり、ズームカメラの使用で誰が撮られているか役者もわからない撮影手法で生まれたもののようだ。

手術シーンはさほどえぐくはなく、緊迫感あり、笑いありで、良いアクセントとなっている。

医者の一人(Painless)が自分はホモじゃないかと悩み、皆に見守られながら自殺しようとする、絵画「最後の晩餐」をパロったシーンは見事。こういう死に際も悪くないんじゃないかと思わされた。

アメフトのシーンは蛇足に思えた。
アメリカ人は好きかもしれないが、今となってはなのか、ありきたりな展開すぎる。

全体として、出演者たちがこの環境におかれていることにさほど苦しんでいなそうに見えるため、多少のリアリティがある、ただの戦争ブラックコメディになってしまっている気がした。
悲壮感漂う、反戦映画には思えない。

日本のラジオが放送でよく流れるが、実際もこうだったのだろうか。
また、この当時ゴルフは流行っていたのだろうか。日本にまともなゴルフ場はあったのだろうか。

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ところで、ネットで見つけた、このアメフトとゴルフと戦場が盛り込まれた、ポーランド語のポスターはしゃれている。

特典映像をみると、当時のヴェトナム戦争への反戦映画としての意義や、若手俳優の抜擢や、撮影手法の斬新さ等が伝わってくるが、今素直に内容だけ見ると、いまひとつパンチが足りないのは否めない。

@BD

監督:ロバート・アルトマン
出演:ドナルド・サザーランド / エリオット・グールド / トム・スケリット / サリー・ケラーマン / ロバート・デュヴァル / ロジャー・ボウエン / ルネ・オーベルジョノワ / デヴィッド・アーキン / ジョー・アン・フラッグ / ゲイリー・バーゴフ / フレッド・ウィリアムソン / マイケル・マーフィ
製作:インゴ・プレミンジャー
脚本:リング・ラードナーJr.
原作:リチャード・フッカー
撮影:ハロルド・E・スタイン
美術:アーサー・ロネガン / ジャック・マーティン・スミス
音楽:ジョニー・マンデル
特撮:L・B・アボット

<<追記>>
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MASHというと、上の画像が作品紹介の時によく使われているイメージ。

おそらくこの左端でレントゲン写真を持っているドナルド・サザーランドの表情が、精神を病んでいるように見えたことで、冒頭の私の勘違いが生まれたのかもしれない。