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予告編からして、これは絶対面白いだろうと思わせる内容。
そして、実際、期待に沿う面白さで満足度高かった。

イタリアの映画で、知っている役者が出ていないからか。
また、シチュエーションが日常的で、自分にも身近であったためか、なんだか他人ごととは思えず、観終った後も彼らはあのゲームのあとどうなってしまうのだろうかと、ついつい思いを馳せてしまった。

そのぐらいの吸引力がある映画だった。

「おとなの事情」のあらすじ

新婚のコシモとビアンカ、反抗期の娘に悩むロッコとエヴァ、倦怠期を迎えたレレとカルロッタ、恋人に今日のディナーをキャンセルされたペッペたち友人7人が集う夕食の場。エヴァが、「誰も秘密なんてないでしょう、食事中にかかってきた電話やメッセージをみんなオープンにしよう」と提案する。みんな引くに引けなくて承諾し、テーブルに7台のスマートフォンが並ぶ。メールが来たら全員の目の前で開く、かかってきた電話にはスピーカーに切り替えて話すというルールで、究極の信頼度確認ゲームが始まる…。

以下、ネタバレも含みつつ、印象に残ったシーンを振り返る。

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舞台となるのは、エヴァとロッコのお宅。
外科医と心理カウンセラーの夫婦というだけあって、趣味の良さそうな家だ。
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ゲームが始まる前の和やかなテーブル。

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エヴァがけしかけたことですべてがはじまった。
彼女は浮気をしていたが、その相手がコシモである以上、問題のあるメッセージは来ないという嫌らしい読みの上での行動だったわけだ。

自らがカウンセラーでありながら娘とうまく関係が築けず、一方で旦那が自分には内緒で娘と良好な関係を築いていることにショックを受けるエヴァ。
それだけだったら何てことのない話だが、実際は夫の友人でもあるコシモと浮気をしている。
いや、まだそれだけなら頑張って許せないことはない。
問題は、コシモが嫁のビアンカ、そしてエヴァとも別に、タクシー会社の無線担当の女性と浮気をしていて、その女性が妊娠したということを知り、激昂してコシモからもらったピアスを投げ返す。
この、虫酸が走るほどの身勝手ぶり。
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こちらが、その美しい娘。美人母娘だ。

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みんなで記念撮影。まだ平和だった頃。

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同じ機種だからと携帯を入れ替えようと言い出したレレ(左)。
その煽りをくったペッペ(右)。
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ペッペの存在感は大きく、一服の清涼剤ともなっていた。
ハングオーバー』シリーズの太っちょ役のザック・ガリフィナーキスしかり、こういう体型の人がいると安心感がある。
ダイエットのため、アプリのアラームが鳴ったら、いつどの場でもエクササイズをする姿が、コミカルで最高だった。

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登場人物の中で、もっともゲスかったのがコシモ(右)。もっとも被害が大きかったのがビアンカ(左)。
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修羅場の真っ最中。口紅を引き、髪をアップにしてトイレから出て来たビアンカ。

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印象が薄かったノーパンのカルロッタ。この夫婦がセックスレスになっているのも頷ける、メイク、服装、演出による雰囲気作りがされていた。

 
最後の最後で、もしこのゲームをしていなかったらどんなエンディングになったかを監督は見せる。

そのほうが表面的は幸せだ。
しかしどちらのほうが良かったのかはなんとも言えない。

 
こんな皆の反応を目の当たりにして、自分がゲイだとカミングアウトできるわけないだろうペッペが言うシーンがある。
今のこの時代に、そんなに敏感な話題なのだろうか。そこには少し違和感があった。
もしかすると、日本よりイタリアのほうが保守的なのかもしれない。

蛇足だが、ペッペが、”ホモ”という言葉は”ゲイ”の蔑称だというが、確かにそれはそうなのかもしれないなと納得。

 
一般的に見ると、この中の一番イケメンはコシモで、美しいのはエヴァだろう。
その美男美女の二人が、もっともゲスく描かれていることが面白い。
世の中えてしてそういうものだよ、という製作陣の内なる声が、耳に痛く、重い映画だった。

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月食が人を変えたゆえのストーリーということだろうか?

原題: Perfetti Sconosciuti
英題: Perfect Strangers
製作: マルコ・ベラルディ
監督: パオロ・ジェノヴェーゼ
脚本: フィリッポ・ボローニャ、パオロ・コステッラ、パオロ・ジェノヴェーゼ、パオラ・マミーニ、ロランド・ラヴェッロ
撮影: ファブリッツィオ・ルッチ
美術: チアラ・バルドゥッチ
音楽: マウリツィオ・フィラルド
衣装: カミラ・ジュリアーニ
出演:
ジュゼッペ・バッティストン/ペッペ、ゲイ
カシア・スムートニアック/エヴァ、カウンセラー
マルコ・ジャリーニ/ロッコ、外科医
エドアルド・レオ/コシモ、新婚、元タクシー運転手
アルバ・ロルヴァケル/ビアンカ、新婚
アンナ・フォリエッタ/カルロッタ、ノーパン、セックスレス
ヴァレリオ・マスタンドレア/レレ、カルロッタの夫、毎晩22時に写真がメールで届く
 
ギンレイホールにて観賞