seisyundendeke
ひさびさの大林宣彦作品。

青春時代を思い出してキュンとするところもあるが、舞台が香川の観音寺という田舎町ということもあり、全体的にノスタルジック。

全編を通して大きな事件もなく、親や家族、先生や友達らもバンドに対して協力的でまったりしている。
強いて言えば、ドラム担当の子の失恋話や、スナックのオープニングイベントにバンドで出演したら雰囲気が悪かったシーンがあったぐらい。
挫折なき青春。平和で、メリハリがきいていない。

そして、ここが大林監督の真骨頂なのだろうが、ところどころファンタジック。
それがどうもピンと来なかったところではある。

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ただし、昭和40年代のバンド少年達のトレンド(屋外での演奏はトレンドではなかろう)はよくわかったし、学祭のステージでの最後の曲、「Johnny B. Goode」や、途中で挟まれたBeatlesの「I Feel Fine」 など、自分自身もバンドで演奏したい気持ちにさせてくれる、躍動感は伝わってきた。

この時代は特にそうだったのかもしれないが、学生時代にバンド組んでいると、ほんとうに手軽に学校のヒーローになれる。運動部だと相当個人の能力が高いか、チームが強くないとこうはならない。音楽の強さでもあるし、勘違いをさせてしまう要素でもある。

主演の林泰文くんは、世の中的にはほぼ知られていないだろうが、私が個人的に大好きだった、武田真治と佐藤仁美のドラマでの武田真治の友人役の印象が強かった(その時も四国弁、本人は東京出身)が、人の良さが滲み出ている役者で、役を選びそう。
ドラマー役のさえない彼(永堀剛敏)は見覚えがあるが、なんでだろうと思っていたら、なんと「北の国から」のチンタ役の彼だった。どうりでどうりで。
坊さんちのせがれ(大森嘉之)は、表情が豊かで魅力的。彼の魅力がバンドの印象を変えている。
浅野忠信はシャイな役柄だったこともあり、印象薄い。
また、南野陽子がセリフが一切ない役で、友情出演しているのが目にとまった。

なお、劇中で流れるバンド以外の曲で、なんか聞いたことあるなーと思っていたら、音楽監督が久石譲だった。

@DVD

監督:大林宣彦
出演:林泰文 / 大森嘉之 / 浅野忠信 / 永堀剛敏 / 佐藤真一郎 / 柴山智加 / 滝沢涼子 / 原田和代 / 梶原阿貴 / 高橋かおり / 岸部一徳 / ベンガル / 根岸季衣 / 水島かおり / 天宮良 / 入江若葉 / 尾藤イサオ / 安田伸 / 前田武彦 / 尾美としのり / 勝野洋 / 小林かおり / 佐野史郎 / 河原さぶ / 伊豆肇 / 奥村公延 / 南野陽子 / 大前均 / 浅野愛子 / 石田ゆり子 / 日下武史 / 原ひさ子 / 綾田俊樹 / 大久保了
製作:川島国良 / 大林恭子 / 笹井英男
脚本:石森史郎
原作:芦原すなお
撮影:萩原憲治
美術:薩谷和夫
音楽:久石譲