romance

百万円と苦虫女』のテイストが自分好みで、それ以来注目していたタナダユキ氏の監督作。

『百万円〜』の蒼井優の冷めたトーンに相通じる、本作の大島優子の低いトーン。これが好きなんだ。
大島優子の演技は初めて観たが、違和感はなし。

タイトルが「ロマンス」なのに、さほど恋愛寄りではない話も、印象良し。ここも『百万円〜』と共通している。

以下、心に留まった箇所を振り返っていく。

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冒頭、万引きして逃げる桜庭(大倉孝二)をつかまえるべく、箱根の街を走る北條鉢子(大島優子)。
このシーンの鉢子が微かに笑顔。「え?これでいいの?」という気もしたが、タナダユキ氏はそういえばちょっとコミック的で、それが良くもあることを思い出し、納得。

鉢子のロマンスカーの車内販売の制服姿は野暮ったいが、桜庭の好みで揃えた私服姿や、ラブホで化粧を落として以降はキュートで、ちょっと好きになってしまった。
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ラブホのベッドで寝てしまう鉢子。魅力あるなぁ。さすがAKBでセンターをとった実績のある女。
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小田原城にて。大島優子は、こうやって時々いい表情をする。

桜庭を演じる大倉孝二の、粘着質で、影がありそうな役柄もハマっていた。
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口の悪い鉢子の口撃をうまく交わしながら、冗談で場を明るくもする。
そして、時々良いこと(らしきこと)も口にする。
いい味を出していた。

二人で歌う「いい日旅立ち」が耳に残る。

箱根は何度か行ったことがあるし、敢えて観光で行きたいと思ったこともなかったが、彼らの辿った定番の観光ルートは、何かの機会に行ってみようかという気はした。

これは箱根界隈の自治体も巻き込んだPR映画としての要素もあるのだろう。
とはいえ、小田急ががっちり製作協力しているだろうに、たいしてロマンスカーは生かされていないのはちょっと勿体ない気もする。

ラスト近くの新宿の交番のシーン。とくにストーリーとは直接関係ないショット。こういうのをはさむのは監督の遊び心なのか独自の感性なのか。

いずれにしても、気楽に観れて、かつもう一度ゆっくりとみかえしてもいいかなと思える、ゆるさ+独特の空気感のある作品。

 
<<追記>>
余談だが、小田原城で鉢子に写真を撮ってくださいとお願いする家族の妻役に安藤聖、鉢子が小さい頃の父親役に久ヶ沢徹と、馴染みがある役者さんらが出ていたのは嬉しかった。キャスト一覧を見て気づいたが劇団ハイバイの金子岳憲さんもどこかに出ていたんだなあ。

監督: タナダユキ
脚本: タナダユキ
製作: 間宮登良松
出演: 大島優子(北條鉢子)、大倉孝二(桜庭洋一)、野嵜好美(久保美千代、後輩)、窪田正孝(直樹、彼氏)、西牟田恵(北條頼子、母)、中村靖日(上司)、杉作J太郎(ロマンスカーの乗客)、久ヶ沢徹(父)、安藤聖(写真を言依頼)、佐々木勝彦(映画に出資した社長)、金子岳憲、日比大介、佐藤真弓、俵木藤汰、野中隆光、松浦裕也、佐久間真由、飯田芳、小林トシ江、小久保寿人。松澤匠、タカハタ秀太、雨宮まみ、渋谷そら、吉田素乃、本間叶愛、岩田月花、及川咲奈、田野瑠里唯、庄司風花、宮崎康雄、横山みさ子、宇津明範、松本耕一、高木康光、広瀬智也子、末永美由紀、古川みくに、荒川由佳、武井哲、西山亮、後藤満里子、寺田祐真、片見美恵、中山治美、黒沢久子、松岡恵望子、千葉雅子、中村まこと
音楽: 周防義和、Jirafa
主題歌: 三浦透子「Romance 〜サヨナラだけがロマンス〜」
撮影: 大塚亮
編集: 宮島竜治
制作プロダクション: 東北新社
製作会社: 東映ビデオ
配給・宣伝: 東京テアトル
公開: 2015年8月29日
上映時間: 1時間37分
 
【世間の評価】 ※2017.1.13時点
CinemaScape: 3.2/5.0 (6人) 
Filmarks: 3.4/5.0 (1,224人) 
Yahoo! 映画: 3.29/5.00 (726人)
IMDb: 6.9/10.0 (43人)
Rotten Tomatoes(Critics): -/10.0 (-人)
Rotten Tomatoes(Audience): -/5.0 (-人)
 
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