thegirlonthebridge

久しぶりのパトリス・ルコント監督作。
と来れば、期待するのは女性の撮り方。
私は、この監督は女性の撮り方に関してピカイチだと思っている。

しかし、残念ながらこの作品ではそこまでの強さは感じられなかった

ヒロインのアデル(バネッサ・パラディ)は確かに魅力的ではあるのだが、エロスはさほど感じられず。
モノクロだったのもあり、今まで観た「髪結いの亭主」「仕立て屋の恋」等に比べてクール過ぎるように感じた。

その中で、ガボール(ダニエル・オートゥイユ)がアデルを的にナイフを投げるシーンは、何度観てもドキドキさせられた。
心臓に悪い。もし映画館で観ていたら、ビビリの自分はドキドキしっぱなしだっただろう。

ガボールとアデル、二人のつかず離れずの関係性。純愛。
嫌味もないが、共感もできず、他人事のまま観終わってしまったという印象。

以下、印象に残った点をいくつか。

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冒頭の、彼女がインタビューされているのは、何のインタビューなのだろう。
冒頭ということもあるし、そこそこ長かったし、これで彼女の人となりもわかるので惹きつけられた。

男からのアプローチを断れず、洋服を試着するかのように男と寝てしまう女、アデル。
理解はできるけど、共感しずらいキャラクターだった。

 
時間は短いがサーカスの舞台裏が映るシーンは、緊張感が漲っていて印象的。
ビッグ・フィッシュ』を思い起こさせた。
自分がサーカス好きなだけに、全身が柔らかい中国雑技団的な男がアデルに絡んでくるのが邪魔だった。

 
福引きで1等の車(イタリアだったはずなのでフィアットか)を当て、運試しとして無邪気にヘッドライトを消して車を走らせる二人。想像力を突いてくるシーン。

 
モナコ、イスタンブールと惹かれるロケ地。

 
音楽では、Benny Goodman の “Sing, Sing, Sing” に合わせて服屋で試着するシーンが楽しげで印象に残る。

 
あらためて見返してみると、劇中でのヴァネッサ・パラディの変貌ぶりに驚く。
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冒頭では、このとおり、かなりひどい顔をしているが、

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髪型も変え、優雅に。

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さすが女優、といった趣き。ジーン・セバーグ風のショット。

美人ではあるが、ちょっと崩れたところもあるヴァネッサ・パラディ。
やはり好きな女優さんであることを再認識。

最後に、チラシ・ジャケット写真のバージョン違いを。
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英語版。クールさの中にも、暖色で温かみを与えている。

thegirlonthebridge_jp
日本語版。オシャレ路線に加えて愛をアピールしたいことがわかる。

原題: La fille sur le pont
英題: Girl on the bridge
製作総指揮: エルヴェ・トリュフォー
製作: クリスティアン・フェシュネール
監督: パトリス・ルコント
脚本: セルジュ・フリードマン
撮影: ジャン・マリー・ドルージュ
美術: イヴァン・モシオン
衣装: アニー・ペリエ
出演: ダニエル・オートゥイユ / ヴァネッサ・パラディ / イザベル・プティ・ジャック
 
【世間の評価】 ※2016.3.2時点
CinemaScape: 3.7/5.0 (203人)  
Yahoo! 映画: 4.09/5.00 (33人)
IMDb: 7.7/10 (10,669人)
 
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