theillusionist
女性の知り合いの勧めによりチョイス。初めて接する監督(ニール・バーガー)の作品。

 
最近、もやもやっとした話の映画を何本か観ていたせいか、本作のストーリーのわかりやすさには安心した。

劇場を中心としたセット、照明、アイゼンハイムを演じるエドワード・ノートンが醸し出す雰囲気が、独自の世界を作り出している。

見どころの一つである幻想的なイリュージョンシーンも楽しめる。
theillusionist_02
劇場の舞台のシーン。正面から撮ったり、裏から撮ったり。どちらも雰囲気が出ていてよかった。

ただ、後半、イリュージョンにホログラム的なものが登場してから、ちょっと感覚のズレを感じてしまったが。

theillusionist_03
アイゼンハイムの作業場(?)の雰囲気も、秘密基地っぽさがあり、自分の奥に眠っている男の子心をくすぐられた。

重要な役柄である、ウール警部(ポール・ジアマッティ)、皇太子レオポルド(ルーファス・シーウェル)役の二人もハマっていてどちらも好印象。
theillusionist_01
特に、皇太子の目力の強さには、惹きつけられる力があった。

theillusionist_04
ヒロインのソフィは子役(エレノア・トムリンソン、上の写真)のときのほうが好み。大人役(ジェシカ・ビール)になって体格がガッチリしてしまった。
(「タイタニック」から脈々と続く、ガッチリ派が苦手という完全なる個人的な見解)

以下、ネタバレあり。

 - ad -

この作品は良くも悪くも、ラストへの伏線の張り方と、収束のさせ方に尽きると思う。

伏線の張り方は決して悪くはないのだが、ソフィのホログラムを二度も使うところで、さすがに違和感を感じ、これは間違いなくソフィは生きてるなってことが伝わってしまう。
ウール警部にネックレスを探してもらうための仕込みだということは、わかるにしてもだ。

オレンジの木のトリックが書いてある本の中に、ネックレスの設計図を挟んであるのも、警部に気づいてほしいから。あの医者(カール・ジョンソン)の不自然な態度もつながっていると。
この辺は悪くないのに、街中で馬車から上半身がはみ出た状態で二人がキスするのも、さすがに不用心過ぎるだろうと。

このアンバランスさが、マイナスに感じた。

さらに言うならば、ラストの、草原で二人が再会するシーンも、もうちょっと盛り上げてもよかったのではないか。
せっかくの感動シーンなんだから、もっとわかりやすく浸らせてほしかった。

と、総評としては、大枠は悪くないが、細かいツメの部分にやや違和感あり。

ところで、日本版の予告編に、「ショーシャンク以来の爽やかなエンディング」のような事が謳ってあったが、これは言わないほうがいい気はした。インターナショナル版のトレイラーにはそんなのはなかったのに。とはいえ、ラストが良いよということを予め伝えておかないと、この監督とキャストだと人を呼びにくいのもわかる。やむを得ないところか。

しかし、それだったら、ショーシャンクぐらい(もしくは『人生に乾杯!』)のラストの余韻は欲しかったな~と、あらためてもったいない気がした。

製作総指揮: ジェーン・ガーネット / ジョーイ・ホーヴィッツ / テッド・リーボウィッツ / トム・ヌーナン
製作: ブライアン・コペルマン / デビッド・レビーン / マイケル・ロンドン / キャシー・シュルマン / ボブ・ヤーリ
監督: ニール・バーガー
脚本: ニール・バーガー
原作: スティーヴン・ミルハウザー
撮影: ディック・ポープ
美術: オンドレイ・ネクヴァシール
音楽: フィリップ・グラス
衣装: ナイラ・ディクソン
出演: エドワード・ノートン(Eisenheim) / ポール・ジアマッティ(Inspector Uhl) / ジェシカ・ビール(Sophie) / ルーファス・シーウェル(Crown Prince Leopold) / エドワード・マーサン(show manager) / エレノア・トムリンソン(young Sophie) / アーロン・ジョンソン(young Eisenheim) / カール・ジョンソン(Doctor/Old man) / ジェイク・ウッド(Uhl’s sub) / トム・フィッシャー(Uhl’s sub)
配給: デジタルサイト/デスペラード(日)
公開 2006年8月18日(米)、2008年5月24日(日)
上映時間: 110分
 
【世間の評価】 ※2016.6.14時点
CinemaScape: 3.5/5.0 (47人)  
Yahoo! 映画: 4.11/5.00 (428人)
IMDb: 7.6/10.0 (291,873人)
Rotten Tomatoes(Critics): 6.9/10.0 (187人)
Rotten Tomatoes(Audience): 3.8/5.0 (416,526人)
 
@DVD