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何以来だか覚えてないほど、久しぶりに観たホラー映画。要は苦手なのだ、ホラーが。

登場人物に共感する映画が好きな性格だからだろう。ホラーで共感するとただただ恐怖。
だから、あまり共感しないよう本能が押し留める。
で、楽しめないというわけ。

それでも、これぐらいの名作は観ておくかと、恐る恐る手に取った。

 
結果的に、観たかいはあったと思える内容だった。

90分という尺の中で、薄気味悪さ、怖さを過不足なく盛り込んでいる。それも低予算の中で。さすが名作。

それでも点数が低いのは、単純に自分のホラーが苦手な趣向による。

以下、印象に残ったシーンを振り返っていく。

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前半は比較的まったりとしているが、家の中に入った一人目のカーク(ウィリアム・ヴェイル)があまりにあっさりと殺されてから、一気に加速。眠気も無事解消された。

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粘着質なフランクリン(ポール・A・パーテイン)とサリー(マリリン・バーンズ)。いかにも嫌われそうな彼の役柄の設定がうまい。この時代の車が好きな自分は、一行が乗っている緑色のフォルクスワーゲンのバンについ目が行ってしまう。

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肉のように吊るされるパム(テリー・マクミン)。その目の前でレザーフェイスに殺される彼氏のカーク。なかなかおぞましいシーン。

おぞましいとはいえ、全編を通して直接的なスプラッター的な描写はない。うまく観客に想像させることに成功している。

夜の闇の中で、蔦のようなものに行く手を阻まれながら、レザーフェイス(ガンナー・ハンセン)から逃げるサリー。
「叫ばない方が利口じゃない?」と咄嗟に思うが、そこはホラー映画なんだから野暮な話。映像としては花があるほうがいいってことだ。

気味悪さを増幅させるライティング(ここでは光のライティング”Lighting”って意味で)も見事。

サリーと殺人鬼家族四人で囲む夕食の席。
サリーを弄ぶ兄弟二人。カラコンなんてない時代。特殊メイクか何かで眼球が緑色になったサリーが必死に叫ぶ姿はベタではあるが、脳裏に焼きつく。
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何気に、真ん中の生きてるのか死んでるのかわからない爺さん(ジョン・デュガン)が一番怖い。

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ガソリンスタンドを経営するおっちゃん(ジム・シードウ)。いい具合の不気味さを醸し出している。

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ラスト近く。追いかけてくるレザーフェイス。冷静な狂気。

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ピックアップトラックの荷台に乗って逃げる血だらけのサリー。映像で観ていた時よりも、より絵になっている気がする。

 
いくつか本筋とは関係なく気になった点があった。

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車の中で星占いの本だか雑誌だかを読むパム。アメリカの映画で占いが登場することが珍しい気がした。

もう一つ。牛を殺すのに昔はハンマーを使っていたが、今はエアガンを使うという話が出てくるが、これは先日観た『ノーカントリー』につながる話だった。アメリカではよく知られた事なのだろうか。

なお、観終ってから知ったことで衝撃を受けたことが一つ。チェーンソーを持った殺人鬼と言えば『13日の金曜日』シリーズを思い浮かべてしまうが、実は『13日の金曜日』のジェイソンは一度もチェーンソーを手にはしておらず、マスクをかぶった男+チェーンソーでの殺人というイメージは本作が作り出したものとのこと。

 
最後にバージョン違いの、チラシデザインを紹介。
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レザーフェイスがチェーンソーを振り上げるシーンがフィーチャーされたデザイン。だいぶ印象が変わる。

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公開40周年記念のときの日本版。
恐怖で緑色になったサリーの目をフィーチャーしているが、あまり自分好みではない。
邦題は原題とは大きく違うが、原題のままだと内容の出来の良さを貶めそうではあるから仕方ないところか。

監督: トビー・フーパー
脚本: キム・ヘンケル、トビー・フーパー
製作: トビー・フーパー、ルー・ペレイノ
製作総指揮: ジェイ・パースレイ
音楽: ウェイン・ベル、トビー・フーパー
撮影: ダニエル・パール
出演: マリリン・バーンズ(サリー・ハーデスティ)、アレン・ダンジガー(ジェリー、サリーの彼氏)、ポール・A・パーテイン(フランクリン、車いす)、テリー・マクミン(パム、サリーの親友)、ウィリアム・ヴェイル(カーク、パムの彼氏)、エドウィン・ニール(ヒッチハイカー)、ジム・シードウ(父親、コック、ガソリンスタンド経営)、ガンナー・ハンセン(レザーフェイス)、ジョン・デュガン(グランパ)、ジェリー・グリーン(カウボーイ)、ジョン・ラロケット(ナレーター)
編集: ラリー・キャロル、サリー・リチャードソン
配給: ブライアンストン・ピクチャーズ(米)、日本ヘラルド映画(日)
公開: 1974年10月1日(米)、1975年2月1日(日)
上映時間: 83分
製作費: $83,000
興行収入: $30,859,000(米、カナダ)
 
【世間の評価】 ※2017.1.23時点
CinemaScape: 3.8/5.0 (200人) 
Filmarks: 3.8/5.0 (3,316人) 
Yahoo! 映画: 3.95/5.00 (327人)
IMDb: 7.5/10.0 (100,709人)
Rotten Tomatoes(Critics): 7.9/10.0 (57人)
Rotten Tomatoes(Audience): 3.4/5.0 (201,687人)
 
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