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女性の友人に勧められて。

 
何はともあれ、役所広司が上手い。
戸惑い、怒り、浮かれ、情がうつり、楽しみ、反省し、再び現場で生き生きとする。

前半はストーリー展開に少しハラハラさせられるところもあったが、後半は肩の力を抜いて観ることができた。

ただし、ストーリー自体が凝っていたり、斬新さがあるわけではなく、かと言って細かく丁寧に作ってある感じもせず、あっさりとしている印象ではある。
個人的には、もっとザラザラしていたり、尖っていたりしてくれると嬉しかった。

以下、印象に残ったシーンを振り返る。

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役所広司が演じる木こりの克彦。

ロープ一本で器用に木に登り、枝を打っていくカッコいい姿を見せたかと思えば、ゾンビエキストラをつとめる姿も披露。幅が広い。
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木こり仲間に撮影に参加した話をしているシーン。一番左の男を演じる宇野祥平氏は、ちょうど先日NHKで放映されていたドラマ『洞窟おじさん』に出演していたのを観ていたばかりなので、親しみが湧いた。

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撮影シーン。監督や助監督のスタートのかけ声に続いて、克彦まで声をかけるのにクスっとさせられた。

役所広司が出演している映画は何作も観たことがあるが、小栗旬はドラマ・映画を通じて初めて演技を目にした。
決して派手に輝く役柄ではなかったが、不器用な役を上手く演じていた。
食べるシーンが何回かあったため、左利きなところが目立った。

古舘さん、黒田さんの小演劇出身の濃いコンビは安心感あり。
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控えめな監督小栗旬と、キャラクターを活かした押しの強い助監督の古舘寛治。

克彦の息子役を演じる高良健吾の男前さ。
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出演シーンは多くはないが、印象深く、それでいて馴染んでいた。

 
「キツツキと雨」とは、変わったタイトルである。
“キツツキ”は木こりである克彦を指していると思うが、さほど木こり押しの映画でもない。

また、”雨”も象徴的に使われてはいるが、人生の晴れ、雨ともかけているのだろうか。
正直、あまりピンと来なかった。

 
映画の撮影シーンが多く登場する本作。
普段何気なく観ている映画も、これだけ多くの人が現場に関わって作ってるんだなと思うと、より愛情が湧く。

監督も苦悩しているんだなとも思う。
ちょっとぐらい自分の趣味と合わない映画に対しても、暖かい目で見てあげなくては。
そんな気分にさせられた。

製作総指揮: 井上伸一郎、椎名保
製作: 池田宏之、籏啓祝、油谷昇、佐藤政治、阿佐美弘恭、喜多埜裕明
監督: 沖田修一
脚本: 沖田修一、守屋文雄
撮影: 月永雄太
美術: 安宅紀史
音楽 : omu-tone
主題歌: 星野源『フィルム』
衣装: 小林身和子
出演: 役所広司(岸克彦)、小栗旬(田辺幸一)、高良健吾(岸浩一)、臼田あさ美(麻生珠恵、主演女優)、古舘寛治(鳥居、ベテラン助監督)、黒田大輔(柴田、助監督)、嶋田久作(篠田、ベテラン撮影監督)、平田満(ゴマ満春、ヒロインの父親役の俳優)、伊武雅刀(石丸、克彦の木こり仲間)、神戸浩、森下能幸(吉岡、撮影スタッフ。ゾンビ役でエキストラ出演)、高橋努(木こり仲間。親バカ)、山崎努(羽場敬二郎、ベテラン大物俳優。重い痔)、りりィ(3回忌の前日に、忘れていた克彦を叱責)、大島蓉子、井上肇、神戸浩(地元の酒屋の店主、ゾンビ役で張り切る)、大和田健介、宇野祥平(木こり仲間)、小浜正寛、杉山彦々、奥野匡 
編集: 佐藤崇
製作会社: 「キツツキと雨」製作委員会
配給: 角川映画
公開: 2012年2月11日(日)
上映時間: 129分
興行収入: 1億1000万円
 
【世間の評価】 ※2017.2.20時点
CinemaScape: 3.5/5.0 (29人) 
Filmarks: 3.7/5.0 (6,995人) 
Yahoo! 映画: 4.11/5.00 (848人)
IMDb: 7.1/10.0 (441人)
Rotten Tomatoes(Critics): -/10.0 (-人)
Rotten Tomatoes(Audience): 3.7/5.0 (37人)
 
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