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ゴダール作品を観たのは、「気狂いピエロ」以来かもしれない。
とすると、20年近くゴダールを観ていなかったことになる。

お互い相手と早く別れようと画策している夫婦が主人公。

冒頭から、妻は恋人に対し、夢のような現実のような、別の男とのセクシャルな話を話し続ける。
マンションの下ではクラクションが鳴り響き、接触した車のドライバー&同乗者同士で殴り合いがはじまる。

このシーンからしてそうだが、全編を通して、やかましく、気に触る音が多く、カラフルな色使いで、夢のような現実のような話が続いていく。

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夫婦で、妻の実家に向かう。
家の駐車場で、他の駐車している車に接触し、口論(相手は銃も持ち出す)に。

渋滞している道を、左車線側からグイグイ抜いて車は進む。
渋滞している車のドライバーたちは、渋滞していることに対してなのか、ルールを守らず抜いていく夫婦の車に対してなのか、クラクションを鳴らしまくる。
不快感かなり高い。

ワンショットでかなりの長い距離を、車と並走しながら撮影されている。
渋滞の途中では、前後の車どうしでキャッチボールをしたり、道に座り込んでいたり、チェスのようなものをしていたり、おとぎ話そのもの。

60年代のフランスが舞台だけあって、気になるオシャレな車が山ほど登場する。
なお、道の脇にはボコボコに壊れた車がところどころ転がっている。

渋滞の最前列に着くと、どうやら人が多数死ぬほどの大事故があったようで、警察官が交通整理をしている。
投げ出されて死んでいる人々はそのままに。

この渋滞シーンと、農村でのピアノ演奏シーンが特に長回しで印象に残る。

ピアノシーンは唯一といっていいほど、音楽も心地よく、がなりたてる人もおらず、平穏な空気が流れる。
広場の真ん中から360度にわたって撮影しているのか、カメラは何周か回る。
それも、回るのが止まったかと思いきや、少し静止した後で今度は逆に回ったりする。
独創的なカメラワーク。

夫婦は残虐なテロリストにつかまる。
コックがいて、鶏、豚、そして人間を調理する。

ブラックジョークが多く、政治的主張をちょいちょいはさみ、ファンタジー色も強い。

明確な強いストーリーがあるわけではないため、ところどころ眠くなる。

総じて、興味深い作品ではあるが、面白いかと言われるとYESと言いにくい作品。

@DVD

製作:ラルフ・ボーム
監督・脚本・原作:ジャン・リュック・ゴダール
撮影:ラウール・クタール
音楽:アントワーヌ・デュアメル
出演:ミレーユ・ダルク / ジャン・ピエール・レオー / ジャン・ヤンヌ