hunukedomo

だいぶ前に買ったままで観れていなかったDVDをようやく。

念のために書いておくと、サトエリ主演で有名な映画版ではなく、そのもととなった演劇版のほう。

そして、初演ではなく2004年の再演のほう。

本谷有希子作品に触れるのは、「乱暴と待機」(DVD)、「幸せ最高ありがとうマジで!」(劇場)、「クレイジーハニー」(劇場)に続き四作目。

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最初に観た「乱暴と待機」では完全にやられた感があり、期待して観に行った「幸せ~」は広い箱で、舞台から非常に遠い席だったこともあり臨場感ゼロで入り込めなかった。「クレイジーハニー」ではTVでは観ることができない長澤まさみが観れたことが印象に残っている。

そして、代表作ともいえる本作は……

さすがの期待を裏切らない出来。
「乱暴と待機」に通じるものがある。「乱暴と待機」のほうがより尖っている印象ではあるが、エンターテイメントとしてはこちらのほうが上。

タイトルがまず良い。
そしてえぐってくる脚本。

姉(森尾舞)、兄(伊達暁)の二人の緊張感溢れる掛け合いも見応えあるが、一方で、主に吉本菜穂子さんや菅原永二さんが担当する笑いもあり、緊張と緩和のバランスが良い。
この二人の会話や発言は、頭悪そうでいて、よく考えられていて面白い。

吉本さんの声は相変わらず舞台上の空気のすべてを持って行く力がある。

以下、軽いネタバレあり。

 
極めつけは、妹(鳥海愛子)が姉に宣告する、「お姉ちゃんは普通」。
この妹もそうとういっちゃってるが、事態の収拾の立役者ではある。

演劇DVDということもあり、録音状態は必ずしもよくなく、聞き取りにくいセリフもある。
それでも面白い。
劇場の良い席で観たらどれだけ引き込まれたことだろう。

DVDジャケットの山本直樹の絵にもやられた。
山本直樹を使うとはほんまやりよるな。
もとやゆきこ本人もちょい役で出演しており、それが観れてちょっと得した気分。

何度も繰り返し見たいタイプの作品ではないが、観てよかったと思える作品。

映画版も見てみようかな。

作・演出:本谷 有希子
出演:伊達暁(阿佐ヶ谷スパイダース)、森尾舞(俳優座)、吉本菜穂子、菅原永二(猫のホテル)、鳥海愛子(元劇団員)、本谷有希子  
舞台監督:宇野圭一+至福団
舞台美術:中根聡子
照明:中山仁(ライトスタッフ)
音響:あきやま多恵子
衣裳:金子千尋
イラスト:山本直樹
宣伝美術:風間のう
 
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