ようかめのせみ

まずは作品の根底にある、原作の凄さを思わずにいられない。
登場人物の心模様を考えれば考えるほど、いたたまれなくなってくる。

役者陣の中では、永作や森口瑤子も悪くないが、難しい設定の役を演じた井上真央にしびれた。

小豆島でいろいろと思い出していき、写真館を訪ね、写真館から飛び出し、小池栄子と話すシーンまで、表情の変化や足取りなど、ぐいぐいと引き込まれ、心が揺さぶられた。

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もう一人、強く心に残ったのは小池栄子。男性恐怖症で、もてなさそうな冴えない女の役を演じ切っている。

余貴美子は変幻自在。楽しそう。
安藤玉恵さんやぼくもとさきこさん、吉本菜穂子といった小劇場出身の役者さんが出ていたのも嬉しかった。

唯一ピンと来なかったのは、タイトルにもなっている「八日目の蝉」の話。
話の流れ的には、井上真央が置かれた立場がそれにあたるのだろうけど、説明が足りず無理やりつけた感じがした。

もう一度、各役者の表情も含めてじっくり観てみたい。そう思わせてくれる傑作。

製作: 鳥羽乾二郎 / 秋元一孝
監督: 成島出(なるしまいずる)
脚本: 奥寺佐渡子
原作: 角田光代
撮影: 藤澤順一
美術: 松本知恵
音楽: 安川午朗
主題歌: 中島美嘉『Dear』
衣装: 宮本茉莉
出演: 井上真央 / 永作博美 / 小池栄子 / 森口瑤子 / 田中哲司 / 渡邉このみ / 市川実和子 / 余貴美子 / 平田満 / 風吹ジュン / 劇団ひとり / 田中泯 / 吉本菜穂子 / 相築あきこ / 別府あゆみ / 安藤玉恵 / 安澤千草 / ぼくもとさきこ / 畠山彩奈 / 宮田早苗 / 徳井優 / 吉田羊 / 瀬木一将 / 広澤草
 
配給: 松竹
公開: 2011年4月29日(日)
上映時間: 147分
 
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